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 読書好きにもいろいろいて、小説好きとか、ノンフィクションしか読まない人とか、あるいは管理人のようにミステリ中心という人種など千差万別。しかし、比較的どんな本好きにも好まれそうな本というのがあって、それが日本語や言葉、文字についての本ではないだろうかと勝手に思っている。
 やはり本好きであれば、本を構成する最大の要素である文字について興味がない人などいないはず。さらにいえば自分の趣味を高めるための一般教養というか理論武装というか、そんな読書人特有の見栄も見え隠れしつつ、ついつい読んでしまうのではないかと見ているわけだ。

日本語ことばあそびの歴史

 本日の読了本は、そんな日本語関係からの一冊、今野真二の『日本語 ことばあそびの歴史』である。日本語における「ことばあそび」の歴史を紐解いて、「ことばあそび」の楽しさを体感しつつ、同時にその仕組みを理解するというのがその内容。
 しかし、簡単に「ことばあそび」とはいっても、本書が対象にしているのは『万葉集』の昔から幕末・明治の頃までの「ことばあそび」である。掛詞やなぞなぞ、折句、判じ絵など、当時の人には普通でも、現代の人間にはけっこうハードルが高く、それなりの知識・教養がないとちょっと難しい一冊でもある。

 そんな中でミステリ好きが注目したいのは、「暗号」にも通じるものだろう。単純なところでいうと、いわゆるタテ読みみたいなものがあったり、謎かけを組み込んだものであったりするのが面白い。著者は「ことばあそび」が自動車の「ハンドルのあそび」みたいなもので、こういう「あそび」が日本語を豊かにするといい、それには思わず納得。ミステリなんて存在そのものが文学における「あそび」みたいなものだからなぁ(笑)。

 ということで基本的には楽しくてタメになる一冊だったものの、何十句もある和歌などの説明を、文章で一気に説明したりする箇所がいくつかあって、それには閉口した。表組などを使って、もう少し読みやすくする工夫はあってもよかっただろう。

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テーマ:評論集 - ジャンル:本・雑誌




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