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 大下宇陀児の短編「電気殺人」を読む。湘南探偵倶楽部さんの復刻本。
 カーボランダム工場で働く職工の柿田は、カーボタンダム製造の過程において人造ダイヤ製造の可能性に思いつく。しかし、上司の機械技師・黒江は、その手柄を横取りしようと考え、施設の修理に乗じて柿田を感電死させようと企てる。

 電気殺人

 とても大雑把なタイトルではあるが(苦笑)、中身は感電を利用した完全犯罪を目論むという倒叙ミステリであった。局面に応じて一喜一憂する犯人の心理状態などが面白く、そういうサスペンスの盛り上げにおいてはなかなか読ませるし、読み物としては悪くない。
 ただ、犯行が失敗する原因に犯人が思い至らなかった点が、犯人の職業を考慮するとちょいと弱いかな。

 ちなみに、カーボランダム製造の過程において人造ダイヤができる云々という説明があるのだけれど、これ本来は逆ではないか。もともと人造ダイヤを作ろうとして、カーボランダムが発見されたと思ったが。いろいろ理科学的情報において気になるところのある一冊である。
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テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌




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