- Date: Wed 07 04 2021
- Category: 海外作家 コナリー(マイクル)
- Community: テーマ "推理小説・ミステリー" ジャンル "本・雑誌"
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マイクル・コナリー『汚名(上)』(講談社文庫)
マイクル・コナリーの『汚名』をとりあえず上巻まで読む。
前作『レイトショー(上・下)』は新キャラクターの女性刑事レネイ・バラードが主役を務めたが、本作はお馴染みハリー・ボッシュの返り咲きである。
他のキャラクターとの共演やカメオ出演みたいなものまで含めると、いったいこれが通算何作目のボッシュ登場作品になるのやら。面倒なのでいちいち数えはしないけれど(笑)、おそらく二十作はくだらないはずだ。読み捨て前提みたいな読み物ならともかく、この質をキープしてここまで書き継ぐコナリーの剛腕には驚くばかりである。

本作は二つの事件の捜査が並行して進むスタイルである。一つは薬局の経営者とその息子が店で銃殺される事件。もう一つの事件は、ボッシュが過去に解決したはずの事件だ。今頃になって新たな証拠が出たという話だが、裏にはボッシュを陥れようとする企みが感じられた……。
これまで修羅場という修羅場を潜り抜けてきたボッシュだから、このぐらいの事件ではなんだか余裕が感じられる(いや、十分に深刻ではあるのだが)。それはそれで心地よい部分もあるけれど、同時に寂しさもあり、やはり時の流れを感じずにはいられない。
下巻の感想に続く。
前作『レイトショー(上・下)』は新キャラクターの女性刑事レネイ・バラードが主役を務めたが、本作はお馴染みハリー・ボッシュの返り咲きである。
他のキャラクターとの共演やカメオ出演みたいなものまで含めると、いったいこれが通算何作目のボッシュ登場作品になるのやら。面倒なのでいちいち数えはしないけれど(笑)、おそらく二十作はくだらないはずだ。読み捨て前提みたいな読み物ならともかく、この質をキープしてここまで書き継ぐコナリーの剛腕には驚くばかりである。

本作は二つの事件の捜査が並行して進むスタイルである。一つは薬局の経営者とその息子が店で銃殺される事件。もう一つの事件は、ボッシュが過去に解決したはずの事件だ。今頃になって新たな証拠が出たという話だが、裏にはボッシュを陥れようとする企みが感じられた……。
これまで修羅場という修羅場を潜り抜けてきたボッシュだから、このぐらいの事件ではなんだか余裕が感じられる(いや、十分に深刻ではあるのだが)。それはそれで心地よい部分もあるけれど、同時に寂しさもあり、やはり時の流れを感じずにはいられない。
下巻の感想に続く。
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この遊びをやっているとキリがなくなるのが恐ろしいところです(苦笑)。
モーリス・ルヴラン『オルヌカン城の謎』
ウェストレイク、他『アルカード城の殺人』
F・ポール・ウィルスン『城塞』
ロバート・アーサー『恐怖城の秘密』
スティーヴン・キャネル『九龍城の闇』
ドロシー・ギルマン『古城の迷路』
ジョン・ウィルソン『鷹の城の亡霊』
ジュール・ヴェルヌ『カルパチアの城』
ピアズ・アンソニイ『ルーグナ城の秘密』
ウォルポール『オトラント城奇譚』
L・スプレイグ・ディ・キャンプ『鋼鉄城の勇士』
城のつくタイトルは、これでもまだ1/6ぐらいですね(調べたら60作以上ありました)SFやファンタジー系が多いように思います。メジャーなのでは、「ハウルの動く城」なんてのもありますね。余裕があれば全部読んで、こういう特殊なベストテンを作ってみたいものです