FC2ブログ
ADMIN TITLE LIST
 湘南探偵倶楽部の復刻短編、コール夫妻ことG・D・H & M・コールの『白昼の殺人』を読む。

 白昼の往来で、二人の男が話しながら歩いていたのを目撃した私立探偵ベンジャミン。すると突然、一人がもう一人の男をナイフのようなもので刺し、逃亡する。ベンジャミンは容疑者に顔に傷跡があり、隻腕だったことを覚えており、被害者の親戚にその特徴そっくりの男がいたため、事件は解決かと思われたが……。

 白昼の殺人

 内容そのものは正直、大したことがない。容疑者も少ないうえに、これ以上ないくらい雑にトリックが使われているので、書かれた時代を考慮しても厳しいだろう。『ウィルソン警視の休日』を読んだときにも気になった弱点がもろに出たという感じだ。ただ、このレベルまでいくと、むしろ話のネタとしては非常に面白いので、ぜひ頭の片隅には置いておこうと思う。

 ちなみに本作には「ラヂオ小説」という副題めいたものがついていて気になった。「さて、ラヂオ小説とは?」という疑問は読んでみるとすぐに氷解。本作は私立探偵ベンジャミンがラジオで犯罪実話を語るという設定なのである。
 何らかの意図があってこういう構成を取ったのか、それとも元々ラジオ番組の脚本として書こうとしたものなのか。当時、実際の警官や探偵が出演するドキュメンタリー的な番組が流行っていた可能性もある。疑問と興味が尽きぬまま、本日はこのへんで。
関連記事

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌




| HOME |

Design by mi104c.
Copyright © 2021 探偵小説三昧, All rights reserved.