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探偵小説三昧

天気がいいから今日は探偵小説でも読もうーーある中年編集者が日々探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすページ。

 

府中市美術館/編著『動物の絵』(講談社)

 府中市美術館で開催中の「動物の絵」展を観に行ってきた。文字どおり動物をテーマにした絵画展で、動物をいかに描いたかはもちろん、美術史の中で動物画がどういう意味合いを持っていたか、どんな位置付けだったかを俯瞰できるというもの。
 基本的には応挙のワンコが見たかったのだけれど、他にも若冲やモローやゴーギャン、ピカソなど見どころ満載で、想像以上に楽しめる絵画展だった。

 動物の絵展撮影ボード
 ▲入り口の記念撮影用ボード

 動物の絵展チラシ
 ▲チラシとチケット。応挙のわんこが一応イメージキャラのようだ。

 とりわけ印象的だったのが徳川家光の描いた作品である。とりわけミミズクやフクロウを好んで描いたらしいが、どれもこれも強烈なインパクトであり、衝撃的、破壊的とすらいってよい。とにかく佇まいが尋常ではない。本展で図録購入した人のみもらえるステッカーにもその木兎があしらわれているが(下の写真参照)、府中市美術館の特設サイトではより衝撃的なウサギもご覧いただける。そして、これらで何かを感じた人は、ぜひ府中市美術館の「動物の絵」展を訪ね、現物を目に焼き付けていただきたい。

 動物の絵展ステッカー


 さて、実はこの「動物の絵」展。ミステリ好きにも気になるところ展示物がある。それがリチャード・ドイルの描いた「妖精の国で」だ。リチャード・ドイルは妖精に魅入られた画家で、『妖精の国で』という絵本も残しているほどだ(ちくま文庫)。
 で、どこがミステリと関係があるかというと、ドイルという苗字からもわかるように、リチャードはあのコナン・ドイルの親戚筋であり、早い話がコナン・ドイルはリチャードの甥にあたるということだ。

 動物の絵展ドイル
 ▲図録に掲載されているリチャード・ドイルの「妖精の国で」。

 ということで府中市美術館の「動物の絵」展。11月28日までの開催ということなので興味を持たれた方はぜひどうぞ。
 なお、本絵画展の図録だが、なんとISBNコードもしっかり入ったうえ、講談社から発売されていて驚いた。図録は確かに上質なものが多いが、普通は一般販売されないものばかりなのでこれはナイスである。府中は遠すぎて行けないという方はこちらで楽しむ手もあるだろう。

 動物の絵展図録



Comments
 
ポール・ブリッツさん

なかにはちゃんとした絵もあるのですが、家光は従来の技法をただ真似るだけではよしとせず、自分が好きなように描いた結果があの木兎やウサギのようです。3代目の重圧もあって精神を病んでいた可能性も指摘されていますが、それだけデリケートとも言えるわけで、絵にもそんなところが表れているのかもしれません。
そういう意味では、むしろジャパリパークは向いていたかもしれませんね。「いい人」かどうかは分かりませんが(笑)。
 
ぐぐってみましたが、家光公をジャパリパークへ放り込んで物陰から様子を観察したくなってくる動物絵の数々でありました……。

家光公、政治を離れると、もしや、「いい人」?(^^;)

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プロフィール

sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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