- Date: Mon 21 11 2022
- Category: 雑記
- Community: テーマ "推理小説・ミステリー" ジャンル "本・雑誌"
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年末ミステリベストテンを予想してみる
ワールドカップが始まったこともあって、あちらこちらで順位予想が盛んである。そういえば管理人もTwitterで年末のミステリベストテンの予想を立ててみたので、こちらでも残しておこう。「このミス」とか「文春」とか別々で予想しようとも思ったが、あまりに面倒なので以下の一本で。
1位 クリス・ウィタカー『われら闇より天を見る』
2位 スチュアート・タートン『名探偵と海の悪魔』
4位 タナ・フレンチ『捜索者』
4位 ジャニス・ハレット『ポピーのためにできること』
5位 ホリー・ジャクソン『優等生は探偵に向かない』
6位 M ・W・ クレイヴン『キュレーターの殺人』
7位 アンソニー・ホロヴィッツ『殺しへのライン』
8位 S・A・コスビー『黒き荒野の果て』
9位 アーナルデュル・インドリダソン『印』
10位 ドン ウィンズロウ『業火の市』
念の為に書いておくと、これはあくまで年末に各誌で行われるミステリベストテンの予想であって、自分の評価で選んだベストテンではない。過去作品の評価や人気、ネットでの評判から、この辺が選ばれるのだろうなという、ただの遊びで選んだ結果だ。自分の評価で選んだベストテンは、大晦日に「極私的ベストテン」として発表いたしまする。
さて少しだけ補足しておくと、ホロヴィッツはさすがに今回はベストテンクラスの作品とは思えないのだが、それでも絶体的ファンは投票するだろうし、このぐらいには滑り込みそうな気がする。ホリー・ジャクソンもインパクトは昨年より弱いが、質を考えるとこのぐらいはキープしそう。インドリダソンやクレイヴン、ウィンズロウもそうだが、常連作家やシリーズものは作品の出来以上に人気で投票する人も多そうで、安定して強いんだよね。
ただ、シリアス路線、感動系のノンシリーズはこのところ爆発力がある。そういう意味でウィタカーとタナ・フレンチは上位間違いなしと思うのだが、もしかするとこの二冊は票が割れそうで、となると後発のウィタカーの方が有利かもしれない。個人的には圧倒的に『捜索者』の方が好きなんだけれど。
そしてこれに迫る、あるいは凌駕しそうなのが『名探偵と海の悪魔』と『ポピーのためにできること』。エンタメかつ本格として今年の二大収穫だろう。ただ、『ポピー〜』はネットでの様子を見ているかぎり今ひとつ知られていない気がして、下手をするとまさかのランク外の可能性もありそう。こちらも個人的お気に入りなので杞憂に終わると良いのだけれど。
と、グダグダ書いてはみたが、実はこんなベストテンは当たり前すぎるので、番狂わせを起こしてくれそうな十作も挙げておこう(これもTwitterにアップしたもの)。正直、総合力では弱いかもしれないが、強力なウリを持った作品ばかりだ。なんなら裏ベストテンと言ってもいい。
エルヴェ・ル・テリエ『異常 アノマリー』
ライオネル・ホワイト『気狂いピエロ』
マリー・ルイーゼ・カシュニッツ『その昔、N市では』
エリー・グリフィス『窓辺の愛書家』
モーリス・ルヴェル『地獄の門』
リチャード・レヴィンソン&ウィリアム・リンク『レヴィンソン&リンク劇場 突然の奈落』
アレックス・ベール『狼たちの宴』
レオ・ブルース『レオ・ブルース短編全集』
エマ・ストーネクス『光を灯す男たち』
ジョン・ロード『デイヴィッドスン事件』
なかでも特に一位に推したいのが『異常 アノマリー』。純粋なミステリではないので、まったくランク外の可能性もあるけれど、こういう特殊な物語こそランクインしてほしいところ。
まあ先にも書いたが、こちらの十作は一芸に秀いでてはいるが総合力でどうしても不利なんである。とはいえ、その他の作品も何作かはランクインしそうな気もするし、とりあえず「このミス」や「文春」、「ミステリマガジン」をただ読むのではなく、答え合わせする楽しみが増えたのは喜ばしい(笑)。パーフェクトは難しいだろうが七割ぐらいは当たるんじゃないかな。
1位 クリス・ウィタカー『われら闇より天を見る』
2位 スチュアート・タートン『名探偵と海の悪魔』
4位 タナ・フレンチ『捜索者』
4位 ジャニス・ハレット『ポピーのためにできること』
5位 ホリー・ジャクソン『優等生は探偵に向かない』
6位 M ・W・ クレイヴン『キュレーターの殺人』
7位 アンソニー・ホロヴィッツ『殺しへのライン』
8位 S・A・コスビー『黒き荒野の果て』
9位 アーナルデュル・インドリダソン『印』
10位 ドン ウィンズロウ『業火の市』
念の為に書いておくと、これはあくまで年末に各誌で行われるミステリベストテンの予想であって、自分の評価で選んだベストテンではない。過去作品の評価や人気、ネットでの評判から、この辺が選ばれるのだろうなという、ただの遊びで選んだ結果だ。自分の評価で選んだベストテンは、大晦日に「極私的ベストテン」として発表いたしまする。
さて少しだけ補足しておくと、ホロヴィッツはさすがに今回はベストテンクラスの作品とは思えないのだが、それでも絶体的ファンは投票するだろうし、このぐらいには滑り込みそうな気がする。ホリー・ジャクソンもインパクトは昨年より弱いが、質を考えるとこのぐらいはキープしそう。インドリダソンやクレイヴン、ウィンズロウもそうだが、常連作家やシリーズものは作品の出来以上に人気で投票する人も多そうで、安定して強いんだよね。
ただ、シリアス路線、感動系のノンシリーズはこのところ爆発力がある。そういう意味でウィタカーとタナ・フレンチは上位間違いなしと思うのだが、もしかするとこの二冊は票が割れそうで、となると後発のウィタカーの方が有利かもしれない。個人的には圧倒的に『捜索者』の方が好きなんだけれど。
そしてこれに迫る、あるいは凌駕しそうなのが『名探偵と海の悪魔』と『ポピーのためにできること』。エンタメかつ本格として今年の二大収穫だろう。ただ、『ポピー〜』はネットでの様子を見ているかぎり今ひとつ知られていない気がして、下手をするとまさかのランク外の可能性もありそう。こちらも個人的お気に入りなので杞憂に終わると良いのだけれど。
と、グダグダ書いてはみたが、実はこんなベストテンは当たり前すぎるので、番狂わせを起こしてくれそうな十作も挙げておこう(これもTwitterにアップしたもの)。正直、総合力では弱いかもしれないが、強力なウリを持った作品ばかりだ。なんなら裏ベストテンと言ってもいい。
エルヴェ・ル・テリエ『異常 アノマリー』
ライオネル・ホワイト『気狂いピエロ』
マリー・ルイーゼ・カシュニッツ『その昔、N市では』
エリー・グリフィス『窓辺の愛書家』
モーリス・ルヴェル『地獄の門』
リチャード・レヴィンソン&ウィリアム・リンク『レヴィンソン&リンク劇場 突然の奈落』
アレックス・ベール『狼たちの宴』
レオ・ブルース『レオ・ブルース短編全集』
エマ・ストーネクス『光を灯す男たち』
ジョン・ロード『デイヴィッドスン事件』
なかでも特に一位に推したいのが『異常 アノマリー』。純粋なミステリではないので、まったくランク外の可能性もあるけれど、こういう特殊な物語こそランクインしてほしいところ。
まあ先にも書いたが、こちらの十作は一芸に秀いでてはいるが総合力でどうしても不利なんである。とはいえ、その他の作品も何作かはランクインしそうな気もするし、とりあえず「このミス」や「文春」、「ミステリマガジン」をただ読むのではなく、答え合わせする楽しみが増えたのは喜ばしい(笑)。パーフェクトは難しいだろうが七割ぐらいは当たるんじゃないかな。
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ああ、それは大変でしたね。
まだ後遺症も残っているようですが、どうぞお大事になさってください。
体調が万全に戻りますよう心よりお祈り申し上げます。