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フランク・グルーバー『ゴースト・タウンの謎』(創元推理文庫)
昨日のロングドライブが意外に堪えて本日は大人しくしているつもりが、つい池袋西武の古書市をのぞきにいく。収穫は坂口安吾&高木彬光の『樹のごときもの歩く』やシムノン『フェルショー家の兄』あたりか。ついでに寄った新刊書店では、なんと恐竜探偵ルビオの新作を発見。これが一番嬉しかったりして。
昨日に引き続き、本日もフランク・グルーバーから『ゴースト・タウンの謎』。『コルト拳銃の謎』と同じくジョニー&サムのシリーズである。
たった二冊で、この作家はどうだ、と決めつけるつもりはさらさらないのだが、どうもグルーバーという作家、場面場面は素晴らしいが、話の流れや構成はもうひとつのような気がする。パルプ雑誌あがりの性というか、サービス精神が溢れすぎているというか、ネタや設定を欲張りすぎてもうひとつゴタゴタした印象を受けるのだ。それはプロットや登場人物など、ほぼ全体にわたって感じることで、できればもうちょいシンプルにして短めの方がよいのではないだろうか。
ただし『ゴースト・タウンの謎』は『コルト拳銃の謎』に比べるとずいぶん芯が通っており、スッキリした感じだ。それはやはりタイトルにもなっているゴースト・タウンをうまくストーリーに馴染ませ、効果的に用いているからだろう。
また、煩雑になりがちな登場人物たちの相関関係もこれぐらいなら許せるし、本作ではサムに好敵手を登場させ、ジョニーとサムそれぞれに見せ場が用意されていのもいい。
もちろんユーモアに関しては文句のつけようがないので、これからグルーバーを試そうと思う人は、本作からの方がよいかもしれない。
昨日に引き続き、本日もフランク・グルーバーから『ゴースト・タウンの謎』。『コルト拳銃の謎』と同じくジョニー&サムのシリーズである。
たった二冊で、この作家はどうだ、と決めつけるつもりはさらさらないのだが、どうもグルーバーという作家、場面場面は素晴らしいが、話の流れや構成はもうひとつのような気がする。パルプ雑誌あがりの性というか、サービス精神が溢れすぎているというか、ネタや設定を欲張りすぎてもうひとつゴタゴタした印象を受けるのだ。それはプロットや登場人物など、ほぼ全体にわたって感じることで、できればもうちょいシンプルにして短めの方がよいのではないだろうか。
ただし『ゴースト・タウンの謎』は『コルト拳銃の謎』に比べるとずいぶん芯が通っており、スッキリした感じだ。それはやはりタイトルにもなっているゴースト・タウンをうまくストーリーに馴染ませ、効果的に用いているからだろう。
また、煩雑になりがちな登場人物たちの相関関係もこれぐらいなら許せるし、本作ではサムに好敵手を登場させ、ジョニーとサムそれぞれに見せ場が用意されていのもいい。
もちろんユーモアに関しては文句のつけようがないので、これからグルーバーを試そうと思う人は、本作からの方がよいかもしれない。
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