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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


ジョン・ディクスン・カー『幻を追う男』(論創海外ミステリ)

 久々に買い物がてら横浜までドライブ。国分寺からだと2時間あまりの道のりだが、往きで初雪が舞い始め、ちょっと焦る。まあ、途中で止んだからよかったが。

 前日はちょっと胃にもたれるものを読んでしまったので、本日は徹底的に娯楽としての殺人に臨むことにする。ものはジョン・ディクスンン・カーのラジオ・ドラマ・シナリオ集『幻を追う男』。
 表題作の「幻を追う男」はかつて『EQ』に掲載された作品を訳し直したもので、歴史物である。しかし謎解き要素もちゃんと入っているので、カーのファンならすっと入っていけるはず。ご都合主義にすぎるのが困ったところだが、展開は派手でなかなか面白い。
 その他の収録作は、カーのラジオ・ドラマ・デビュー作となる「だれがマシュー・コービンを殺したか?」、そして「あずまやの悪魔(オリジナル版)」。個人的にはこの「だれがマシュー・コービンを殺したか?」が本書中のNo.1で、ラジオ・ドラマという性質を見事なまでに活かしたオチに脱帽。謎解きも単純だけれど鮮やか。
 全編シナリオということで、少し敬遠気味の人もいるかもしれないが、これを読まないのはちょっともったいない。ある意味、本書は小説以上にサービス精神があふれた一冊なのである。カーのファン、いや本格ミステリファンならぜひ。

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sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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