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ジャック・フィニイ『夜の冒険者たち』(ハヤカワ文庫)
ジャック・フィニイといえば、ノスタルジーいっぱいのファンタジー系が有名だが、過去にはけっこう冒険小説っぽいものも多く訳されている。本作は一応、冒険小説寄りだと思うが、全体を覆う雰囲気は前者に近い……ていうか本作はある意味青春小説なのかもしれない。
フィニイがファンタジーで愛でるのは、過ぎ去った甘い記憶。そして本作で愛の対象となるのは夜である。最初は主人公一人だけによる深夜の散歩が、徐々に仲間を増やし、エスカレートしてゆく様を、楽しくそしてちょっぴり切なくフィニイは描いている。他愛ないといえば他愛ないし、主人公たちの生き方に共感できない部分もあるのだが、フィニイがコレを書いたのは計算上60代半ばのはずで、その歳でこういうファンシーな小説を書けること自体は素直に素晴らしいと思う。
図書館や高速道路、金門橋など、見せ場も多く、映画にすればなかなか楽しそうな一作。それとももうなってるのかな?
フィニイがファンタジーで愛でるのは、過ぎ去った甘い記憶。そして本作で愛の対象となるのは夜である。最初は主人公一人だけによる深夜の散歩が、徐々に仲間を増やし、エスカレートしてゆく様を、楽しくそしてちょっぴり切なくフィニイは描いている。他愛ないといえば他愛ないし、主人公たちの生き方に共感できない部分もあるのだが、フィニイがコレを書いたのは計算上60代半ばのはずで、その歳でこういうファンシーな小説を書けること自体は素直に素晴らしいと思う。
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