Posted
on
山田風太郎『あと千回の晩飯』(朝日文庫)
仕事関係で月曜からずっと夜は酒浸り。まあ、家でも毎日晩酌はしているのだが、さすがに外で三日連続はなかなか辛い。特に月曜にいきなり飛ばしたものだから、二日酔いをずっと引きずっている感じだ。明日は小休止しなくては。
山田風太郎の『あと千回の晩飯』読了。
「いろいろな徴候から、晩飯を食うのもあと千回くらいなものだろうと思う」という飄々とした、それでいて実に印象的なこの書き出し。著者の数あるエッセイの中でもとりわけ記憶に残っている。
とりたてて何かについて書いたという文章ではない。一応、死や老いがテーマではあるが、話題は晩飯そのものや仕事、趣味など多岐に渡る。山田風太郎のまったく気負いのない文章が、それぞれの話題を軽妙に語ってゆく。それは死も例外ではない。
なお、本書は朝日新聞に連載していたエッセイを中心に晩年のエッセイを集めたものだが、大乱歩の葬儀について書かれた日記を再録した文章は実に貴重ではないか。著名な推理作家の人間関係が垣間見えるようだ。
山田風太郎の『あと千回の晩飯』読了。
「いろいろな徴候から、晩飯を食うのもあと千回くらいなものだろうと思う」という飄々とした、それでいて実に印象的なこの書き出し。著者の数あるエッセイの中でもとりわけ記憶に残っている。
とりたてて何かについて書いたという文章ではない。一応、死や老いがテーマではあるが、話題は晩飯そのものや仕事、趣味など多岐に渡る。山田風太郎のまったく気負いのない文章が、それぞれの話題を軽妙に語ってゆく。それは死も例外ではない。
なお、本書は朝日新聞に連載していたエッセイを中心に晩年のエッセイを集めたものだが、大乱歩の葬儀について書かれた日記を再録した文章は実に貴重ではないか。著名な推理作家の人間関係が垣間見えるようだ。
- 関連記事
-
-
山田風太郎 『山田風太郎新発見作品集』(出版芸術社) 2015/07/01
-
山田風太郎『忍法相伝73』(戎光祥出版) 2013/12/28
-
山田風太郎『山田風太郎少年小説コレクション2 神変不知火城』(論創社) 2012/08/14
-
山田風太郎『山田風太郎少年小説コレクション1 夜行珠の怪盗』(論創社) 2012/07/19
-
山田風太郎『婆娑羅』(講談社文庫) 2005/08/22
-
有本倶子/編『山田風太郎疾風迅雷書簡集』(神戸新聞総合出版センター) 2005/06/21
-
山田風太郎『あと千回の晩飯』(朝日文庫) 2005/03/09
-
山田風太郎『風眼抄』(中公文庫) 2004/12/10
-
山田風太郎『妖説太閤記(下)』(講談社文庫) 2004/12/02
-
山田風太郎『妖説太閤記(上)』(講談社文庫) 2004/11/30
-
山田風太郎『天狗岬殺人事件』(出版芸術社) 2004/08/17
-
山田風太郎『人間臨終図巻III』(徳間文庫) 2004/05/23
-
山田風太郎、高木彬光『悪霊の群』(出版芸術社) 2004/05/17
-
山田風太郎『太陽黒点』(廣済堂文庫) 2004/05/06
-
山田風太郎『人間臨終図巻II』(徳間文庫) 2004/04/18
-