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城昌幸『若さま侍活殺剣』(桃源社)
『スパイダーマン2』をレンタル。相変わらず馬鹿ばっかりやってツッコミどころは満載。さすがサム・ライミ監督だけあって演出などは悪くないのだが、核融合装置の処理の仕方など噴飯もの。面白ければそれでいいって作り方は理解できるが……。
読了本は城昌幸の『若さま侍活殺剣』。
いきなりあまり本筋とは関係ない話になるのだが、本書はカバーの袖に宣伝文句というか粗筋が書かれている。まあ、これはよくある作り。で、そこに目を通してから、おもむろに本編にとりかかったわけだが、いきなり数十頁で事件が無事解決して思わずのけぞってしまう。そう、何と本書は短編集だったのだ。
ううむ、短編集なのに、一作分の粗筋にしか触れてない袖ってありか? 普通は〆の言葉として「おなじみ若さま侍の活躍をまとめた傑作短編集!」とか何とか入れそうなものだが。どこからどう読んでも、明らかに長編としか思えない文面なのである。さらに目次には、標題の「若さま侍活殺剣」などという作品名は入っていない。つまり「若さま侍活殺剣」というのはこの短編集のタイトルでしかないわけで、これも誤解の原因である。「若さま侍の事件簿」なんてタイトルなら短編集とわかりやすいのだが。何だか昔、春陽文庫版でも似たようなことがあったな。
収録作は以下のとおり。
「変化恋」
「袈裟御前」
「ろくろッ首問答」
「情狂い」
「禅問答」
「心中歌さばき」
「幽霊ごろし」
「影の恋人」
「二人こうすけ」
全体的にはやや低調か。ろくろ首をネタにした「ろくろッ首問答」、幽霊を扱った「幽霊ごろし」が時代を感じさせて楽しいが、ネタ自体は浅いので推理小説的にはイマイチ。
読了本は城昌幸の『若さま侍活殺剣』。
いきなりあまり本筋とは関係ない話になるのだが、本書はカバーの袖に宣伝文句というか粗筋が書かれている。まあ、これはよくある作り。で、そこに目を通してから、おもむろに本編にとりかかったわけだが、いきなり数十頁で事件が無事解決して思わずのけぞってしまう。そう、何と本書は短編集だったのだ。
ううむ、短編集なのに、一作分の粗筋にしか触れてない袖ってありか? 普通は〆の言葉として「おなじみ若さま侍の活躍をまとめた傑作短編集!」とか何とか入れそうなものだが。どこからどう読んでも、明らかに長編としか思えない文面なのである。さらに目次には、標題の「若さま侍活殺剣」などという作品名は入っていない。つまり「若さま侍活殺剣」というのはこの短編集のタイトルでしかないわけで、これも誤解の原因である。「若さま侍の事件簿」なんてタイトルなら短編集とわかりやすいのだが。何だか昔、春陽文庫版でも似たようなことがあったな。
収録作は以下のとおり。
「変化恋」
「袈裟御前」
「ろくろッ首問答」
「情狂い」
「禅問答」
「心中歌さばき」
「幽霊ごろし」
「影の恋人」
「二人こうすけ」
全体的にはやや低調か。ろくろ首をネタにした「ろくろッ首問答」、幽霊を扱った「幽霊ごろし」が時代を感じさせて楽しいが、ネタ自体は浅いので推理小説的にはイマイチ。
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