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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


カーター・ディクスン『墓場貸します』(ハヤカワ文庫)

 三連休だというのにフルに仕事。おまけに連休直前の金曜は朝まで仕事をしている。いったい何なんだろうか。

 本日の読了本はカーター・ディクスンの『墓場貸します』。かのヘンリー・メルヴェール卿がアメリカに渡って活躍するという異色作。

 HM卿の渡米の目的はワシントンでの公用にあったが、旧友の実業家マニングから謎解きの挑戦を受け、ニューヨークにあるマニング邸へ向かうというのがことの発端。だが、マニング家の歴史、家族間のトラブル、横領事件などが徐々に浮き彫りにされ、同時にマニングの狙いも明らかになってゆく。そして一同が舞台の上にそろったとき、ついにマニングのプールでの消失事件が起こる。

 登場人物などは少ないが、なかなか凝ったプロットで、しかも極めてユーモラスに仕上げた作品。舞台がアメリカということもあり、英米作家と称されるカーが両国の文化の比較を意識したのは当然のところだろうし、HMの野球シーンに見られるように、遊びの部分もとりわけ強調されている感じだ。
 これでメインのプール消失トリックが見事なものであれば傑作になったのであろうが、ほんとにこれが成立するのか個人的には大いに疑問である。まあ読んでいる間は楽しめるので、カーのファンなら、というところか。

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Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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