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探偵小説三昧

日々,探偵小説を読みまくり、その感想を書き散らかすブログ


日影丈吉『幻想博物誌』(講談社文庫)

 参院選の投票日。とりあえず権利を行使しにゆく。午前中の雨とこの暑さがどう影響するか。それにしても前日の曽我さん一家の再会は喜ばしいことではあるが、投票前日に実行するところに限りないあざとさを感じてしまう。

 読了本は日影丈吉の『幻想博物誌』。ほとんど読んだものばかりだったが、傑作は何度読んでも色褪せない。
 以前の日記でも書いたのだが、やはり都会を扱ったものよりは田舎を舞台にしたものの方が楽しめる気がする。「月夜蟹」での港町や「猫の泉」での辺境などは、物語のための舞台装置というだけでなく、その土地自身が主人公でもある。
 また、日影丈吉の作品では、読み終わってみないとそれがミステリだか幻想小説だかわからないものもある。というかそれがうまく融合しているといった方がよいか。下手な作家がやるとどっちつかずで腹が立つだけだが、「オウボエを吹く馬」のような作品を読むと、作者の技術が際だち、奇妙な味の成功例として楽しめるのはいうまでもない。収録作は以下のとおり。

「月夜蟹」
「蝶のやどり」
「猫の泉」
「からす」
「オウボエを吹く馬」
「鵺の来歴」

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sugata

Author:sugata
ミステリならなんでも好物。特に翻訳ミステリと国内外問わずクラシック全般。
四半世紀勤めていた書籍・WEB等の制作会社を辞め、2021年よりフリーランスの編集者&ライターとしてぼちぼち活動中。

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