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 マイケル・ボンドの『パンプルムース氏のダイエット』を読む。
 パリ警察の元敏腕刑事にして、現グルメ調査員のパンプルムース氏。愛犬のポムフリットをしたがえて、今回はどこのレストランへ……と思いきや。なんと我らがパンプルムース氏は、編集長命令でダイエットの旅へと出発するのである。しかし、その目的地であるヘルスクラブでは、何やらきな臭い陰謀の気配が……。

 肩の凝らない読み物というのは、まさに本シリーズのためにある言葉である。ご都合主義だろうが、パンプルムース氏がもてすぎだろうが、そんなことを言っていては本書を読む資格はない。だって、これは人類の三大欲望のうちの食欲と性欲を満たした物語。読んで楽しければ他に何を望むべきか。
 シリーズが紹介された当初は、それでもユーモアミステリなのかなと思ったりもしたが、ここまでくるともうミステリの衣を借りているだけといってもいいでしょう。お話は徹底的にユーモアの方に比重が置かれている。パンプルムース氏のそっくりさん然り、盲目の男に扮するパンプルムース氏のドタバタ然り、腹を減らしたパンプルムース氏の苦悩振り然り。エキセントリックな今風の笑いや、皮肉めいたブラックユーモアではなく、古典的なギャグを中心にした束の間の娯楽。
 仕事で疲れた頭には、これぐらいテンションの笑いがちょうど合うんだよなぁ。


テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌




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