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都筑道夫『死体を無事に消すまで』(晶文社)
ちんたら読んでいた都筑道夫のミステリー評論集『死体を無事に消すまで』を読了。
いやー、さすがミステリー界きっての論客と申しますか、本当にためになる一冊である。切れ味の鋭さはもちろんだが、平易な文章でこれを表現できるところがすごい。
内容としては大きく三つのテーマに分けられている。ミステリー総論とでもいうべき第一部、書評メインの第二部、昭和初期の作家を扱った第三部である。
個人的な興味によるものだが、最も参考になったのは第三部「久生十蘭」や「林不忘」での捕物帖に関する記述である。こっちが知らないだけで実は常識なのかもしれないが、有名な捕物帖を挙げてその位置づけや意義、流れなどが解説されており、かなり胸のつかえがおりる。これだけでも本書は忘れられない一冊になりそうだ。
いやー、さすがミステリー界きっての論客と申しますか、本当にためになる一冊である。切れ味の鋭さはもちろんだが、平易な文章でこれを表現できるところがすごい。
内容としては大きく三つのテーマに分けられている。ミステリー総論とでもいうべき第一部、書評メインの第二部、昭和初期の作家を扱った第三部である。
個人的な興味によるものだが、最も参考になったのは第三部「久生十蘭」や「林不忘」での捕物帖に関する記述である。こっちが知らないだけで実は常識なのかもしれないが、有名な捕物帖を挙げてその位置づけや意義、流れなどが解説されており、かなり胸のつかえがおりる。これだけでも本書は忘れられない一冊になりそうだ。
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